大口水産は1944(昭和19)年6月、創業者である荒井知行が金沢・近江町市場で開いた小売店からスタートしました。
以来、お客様の満足と信頼を得られるよう安心・安全で美味しい商品を提供し続け、水産物全般を取り扱う総合食品商社へと成長しました。
開場300年を迎えた近江町市場に拠点を構える当社も、残し伝えるべきものを残し、変えるべきものを変えていく必要性を強く感じています。
創業以来脈々と受け継がれる「商魂」という言葉。
商魂とは、「商売には理念が伴っていなければならない。」という創業者 荒井知行から引き継いでいる私たちの理念です。
私たちはこの理念を胸に刻みながら、100年企業を見据え、そして近江町市場の未来を見据え、大口水産は「伝統」と「革新」の両輪でこれからも進化していきます。
代表取締役社長 荒井 亮介
大口水産は大手スーパーや小売店へ商品を提供する「卸売機能」と、近江町市場において一般消費者および観光客に直接商品を販売する「小売機能」があります。
金沢近江町市場の店舗販売をはじめ、食品スーパーのイオンモール⽩⼭店、ラスパ⽩⼭店、ユーストア⾦沢ベイ店に直営店を出しています。また、料理店・旅館などへの「高級鮮魚の卸小売」や、全国展開している回転寿しチェーン店にも商品提供を行っています。近年では小売店のニーズの多様化に対応するために、鮮魚の加工工場を設置。スーパーなどの小売店や各種料理店でそのまま使用できるように、切り分けられパッケージされた生鮮食品を生産しお届けする事業も行っています。
日本各地で水揚げされた水産物を必要とする地域のお客さまにお届けするために全国レベルでの物流に貢献するなど、北陸の中核を担う水産会社として日々邁進しています。
金沢港に漁船が帰港するのは、夜の8時~9時。 すぐに市場でセリ落とされた魚はまだ活きているものもあり、新鮮そのものです。朝のセリでは、県内各地から早朝に水揚げされたばかりの定置網の魚がずらりと並び、次々にセリ落とされます。 目の前の金沢港はもとより、能登や、富山湾で獲れた近郊の魚は一度金沢港に集まり、地物の魚を中心に厳選し市場に並びます。石川の四季の魚の本当の美味しさをお届けするために、頑固なまでに漁れたて新鮮な地物にこだわり販売しているので、安心してお買い求めいただけます。
鮮魚は長期保存ができませんから、荷受の担当者は入荷した鮮魚を売り切るのに苦労します。荷受と懇意の仲卸や売買参加者に無理強いして、魚を売ることを「おっつけ」といいます。追っつける方も追っつけられる方も商売ですから、お互いの貸し借り(恩)のやりとりで魚を売り切っています。 発泡スチロールに書かれていることは、釣りで水揚げされた(釣りの場合、1匹ずつ釣り上げているので丁寧な扱い=高値)メバルが、3Kg箱の中に10本、11本、12本入っていますという符号です。魚の質とともにこの符号を見て、価格のやり取りをします。
セールスポイントは、なんといっても鮮度と価格です。無駄な流通ルートを通さず、漁業者・仲買人さんらが自ら出店し、直接販売していること、施設が金沢市中央卸売市場に隣接しているため、運搬時間がかからないことから、セリ直後の正真正銘“漁れたての魚”を驚くほどの安価で提供できるのです。